2024.09.14 sat.

AICOTとベルギーを中心に活動するTransculturesのセレクション・アーティストによる1日限りのスペシャル・パフォーマンス・イベント。
1974年に生活に必要な様々なことが建物内で完結するように設計し、建てられたシャトー小金井。その大規模マンションの地下には広大なスペースがあり、都内であるにもかかわらず、廃墟味あふれる空間となっています。迫力あるサウンド・ライブ、映像×舞踏、詩の朗読、映像上映をぜひご覧ください。

タイムスケジュール
13:15 開場
13:30 - 14:30 Transcultures上映プログラム「Transcultures sonic video selection」
14:45 - 15:30 中嶋興&原田拓巳
15:45 - 16:30 四方田犬彦
16:45 - 17:30 仲田晃平
17:45 - 18:30 パラダイスナウ+イザ*ベル

※場内に椅子はございません。ブルーシートまたは立ち見でのご観覧となります。 

前売予約 3000円
ペア予約 5000円
当日 3500円

※お客様のご都合によるキャンセルおよび返金はお受けしておりません。予めご了承ください。 


映像上映プログラム by Transcultures(ベルギー)

13:30 - 14:30
Transcultures上映プログラム
Transcultures sonic video selection

キカ・ニコレラ / 内側のビジョン−コモン・グラウンド・プロジェクト / digital / 8min. 51sec. / 2020 / ブラジル・ベルギー

アラン・ウェルギフォス / 流れと密度 / digital / 5min. / 2020 / ベルギー

グラス・デキュア / レナータ・K −トランソニック・セカンド・ライフにて / digital / 5min. 57sec. / 2021 / スペイン

クリストフ・バイロー feat.パラダイス・ナウ / 77の出来事 / digital / 6min. 18sec. / 2021 / ベルギー

クリストフ・バイロー / ドリーム・カーード / digital / 3min. 59sec. / 2022 / ベルギー

パストラル / ノー・ロックダウン・ドリフト / digital / 5min. / 2020 / ベルギー

パストラル / Huba / digital / 6min. 25sec. / 2022 / ベルギー

ゴティエ・ケアーツ / エッセンシャル・ナッシングス#4 / digital / 3min. 19sec. / 2020 / ベルギー

レジス・コタンタン / スライダー / digital / 7min. 30sec. / 2019 / フランス

フィリップ・ボワナール / 記憶にない記録 / digital / 3min. 41sec. / 2024 / フランス

トマス・イスラエル / トリプティーク・プロトタイプ / digital / 2min. 50sec. / 2020 / ベルギー


≪身体は最も身近な環境である、いや最も身近な時計である≫
中嶋興&原田拓巳 / Video & Butoh

ヴィデオの死。生きていることは回っていることである。24時間、きちんと動いている。これは哲学パフォーマンスである。原田は僕の魂を踊っている。魂をダンスで見せる。死へのオマージュ。原田が僕の魂に乗り移り、僕の魂が原田に乗り移り、それを舞うのが原田である。だから死は間近にある僕の命である。原田がいなければダンスを撮っていない。


≪離火≫
四方田犬彦 / poetry reading

詩集『わが煉獄』『離火』から数編を朗読。


≪即興:対話≫
仲田晃平 / Ambient music

外部の状況を全て取り込み、新たな音を作ります。 その音と対話し、また新たに音を作ります。 


映像上映プログラム by Transcultures(ベルギー)

≪雲を撫でる≫
パラダイスナウ+イザ*ベル / サウンドアートパフォーマンス

サウンド/インターメディア・アーティスト、パラダイス・ナウのパフォーマンスは、トランソニックかつシネマティックな旅路である。 
耳のための一連の短編映画、詩的な断片で区切られた儚い景色、フィールド・レコーディング(拡散的な場所で録音される)呪術的または破壊的なグルーヴ、調和的/クロマティックなゲームを抽出する。 
パラダイス・ナウは、電子音やギターの生演奏、声(歌や話し声)、シンギングボウルやその他の振動するサウンド・オブジェクトを使い、バンド風でありながらも夢のような、ハイブリッドで対照的なサウンドを構築する。時には太陽のように、時には月のように、常に繊細で官能的なサウンドである。
このパフォーマンスでは、パラダイス・ナウの長年のパートナーであり、ボディ・アーティストであり、サウンド・マッサージ師でもあるイザ*ベル(シンギング・ボウル、バイブレーション・オブジェクト)を招き、この特別な浮遊の瞬間に加わってもらう。


映像上映プログラム by Transcultures(ベルギー)

≪内側のビジョン−コモン・グラウンド・プロジェクト≫
キカ・ニコレラ / digital / 8min. 51sec. / 2020 / ブラジル・ベルギー

≪内側のヴィジョン≫は、ビデオアーティスト/キュレーターであるキカ・ニコレラ(ブラジル/ベルギー)が、コロナ禍を受け2020年4月に開始した「コモン・グラウンド・プロジェクト」のデータベースを使用して制作した最初の映像である。 このプロジェクトは、世界中のアーティストによるビデオ、サウンド、テキストの共有データベースの作成を促進し、コロナ禍とロックダウンに伴って提起された複数の問題を考察するものである。 コモン・グラウンド・プロジェクトの最たる目的は、創造を、共同体が団結/抵抗するための手段として用いることである。キカ・ニコレラは、以下の世界各国のアーティスト/参加者による映像・音声・テキストを編集し、この作品を制作した。

≪流れと密度≫
アラン・ウェルギフォス / digital / 5min. / 2020 / ベルギー

アラン・ウェルギフォス(サウンド/ビジュアル/マルチメディア・アーティスト)は、プリズムやフィルター、鏡のセットを用い、澄んだ光の中でデジタル画像をビデオ・フィードバックさせ、光学機械的な表現を行う。これらの抽象的なイメージと電子音は、Transcultures(ベルギー)とLa Chambre Blanche(ケベック)のレジデンス/交換プロジェクト「Vice Versa 2020-21」で実施中のマルチチャンネル・ビデオ・インスタレーション・プロジェクトから出発した。 

≪レナータ・K −トランソニック・セカンド・ライフにて≫
グラス・デキュア / digital / 5min. 57sec. / 2021 / スペイン

2021年2月にCat's Clubで開催された第1回トランソニック・セカンドライフ・フェスティバルにて、レナータ・K(ウズベキスタン出身のクラシック・フルート奏者、レナータ・カンバロワの実験的プロジェクト)が実施したパフォーマンスをグラス・デキュア(Machinimaディレクター兼脚本家)が撮影・編集。 レナータ・Kのアバターが彷徨うサイバー砂丘に飛び込み、音の砂嵐の中、そして広がる大宇宙の下、興味深いな生き物たちと遭遇する...

≪77の出来事≫
クリストフ・バイロー feat.パラダイス・ナウ / digital / 6min. 18sec. / 2021 / ベルギー

霊園からスクリーン越しの天球まで、さまざまな変異が連続する。対面する次元と離れた次元が融合する。 私たちが空想する生活のイメージや色彩は、現実とバーチャルの境界を越えていく......夢、もしくは終わることのない悪夢のように。 つながる波動は、我々に救いをもたらすのかもしれない......。

≪ドリーム・カーード≫
クリストフ・バイロー / digital / 3min. 59sec. / 2022 / ベルギー

「走っている、浮いている、飛んでいる、つまり私は夢を見ている」 世界は解き明かされる。彼の封筒は消え失せ、混沌とした虚空が現れる。音が私たちに再生への希望を抱かせる。 闇は至る所にあるが、道は開かれつつある...「私は分離しているのではない。ただ旅をしているのだ」。

≪ノー・ロックダウン・ドリフト≫
パストラル / digital / 5min. / 2020 / ベルギー

≪ノー・ロックダウン・ドリフト≫は、2020年春 コロナ禍最初のロックダウン期間中に、パストラル(クリストフ・バイローとフィリップ・フランク)のポスト・ポップ・デュオによって遠隔で制作された。この作品は、期待や浮遊感だけでなく、部屋の中での空想、イメージが変容していく様子、甘美なメランコリーの手触りをとらえている。 主人公たち(クリストフ・バイロー演じるユイ、フィリップ・フランク演じるモンス)がベルギー・ワロンにあるそれぞれの住まいの間で交換しあうのは、すべて室内空間とその周辺からもたらされるイメージとサウンドである。様々な姿形の生きとし生けるもの(人間、動物、鉱物、天体...)そしてそれらが創造的に変容していくことへの希望を大切にしようと鑑賞者を誘う。 

≪Huba≫
パストラル / digital / 6min. 25sec. / 2022 / ベルギー

パストラル(クリストフ・バイロー+フィリップ・フランク)は、「生けるものすべての母 」である古代アララトの女神フバを呼び起こし、私たちを儚い透明感と粘りのある闇、曇った灰色と色彩あふれるスナップショットの狭間への旅に誘う...。 擬似的なシャーマンのダンスでは、人間を堅牢な部屋から連れ出すことはできない...それでもフバは、夫のテイスパに戦いと嵐を任せて、反転した風景や圧縮されたテレビ、仮面で覆われた顔
打ち倒そうとしているようだ...そしてついに、空が青いオレンジに染まる。

≪エッセンシャル・ナッシングス#4≫
ゴティエ・ケアーツ / digital / 3min. 19sec. / 2020 / ベルギー

エッセンシャル・ナッシングスは、ロックダウン中に始まり、現在もとどまることなく進行する作品である。 この旅は2018年、ゴティエ・ケヤーツ(サウンド&学際的アーティスト)がブルターニュに滞在し、海や海岸、地衣類などの映像を撮影したときに始まった。 彼は(フランスのシュルレアリスム作家アンドレ・ブルトンが感じた)特別なエネルギーとスピリチュアリティの感覚を持ち帰り、 家族、身体、自然(昆虫、木々、花々)、そして愛...この崇高なる混沌、つまりエッセンシャルなものについて重点的に取り組むこととなった。

≪スライダー≫
レジス・コタンタン / digital / 7min. 30sec. / 2019 / フランス

≪スライダー≫は、有機的なエネルギーとデジタルな流動が出会う夢のようなダイブである。「生存者の魂が無秩序に侵され、 キメラたちの古い歌が、心の衝立の陰へと彼を押しやる。しかし彼が記憶の消失点を見つけたとき、驚きが待ち構えていた......それは現在を映し出す鏡......そして旅は続く」

≪記憶にない記録≫
フィリップ・ボワナール / digital / 3min. 41sec. / 2024 / フランス

スタンリー・キューブリックの映画『2001年宇宙の旅』に登場するブラックボックスは、我々の人間性に対する疑問を象徴している。しかしここでは、ブラックボックスは人間が消滅したことの印となる。「記憶にない記録」とは我々が抱くイメージの数々が豊かな想像を生み出したにもかかわらず、なぜかそれらが保持されず、現実で置き換えられてしまった結果である。 

≪トリプティーク・プロトタイプ≫
トマス・イスラエル / digital / 2min. 50sec. / 2020 / ベルギー

≪トリプティーク・プロトタイプ≫は、全体を斜め読みして要点を掴んだり、連想をしたりすることが可能な、爆発的一時性を持つ暗号である。 主人公(マノン・オリニーの振付によるモントリオールのダンサー、マリリン・ドースト)は、人形/アンドロイドと生身の女性との間で緊張関係に置かれている。 2015年、分野を横断するパフォーマンス・プロジェクト「The Oracles」(ケベックのProductions Rhizome、ベルギーのTransculturesのパートナーシップにより開始)の一環としてモントリオールで撮影されたこのビデオは、Paradise Nowによる繊細なミニマル・ピアノとエレクトロニクスのサウンドトラックとともに、2020年春、ブリュッセルで完成した。

≪Transcultures sonic video selection≫

キュレーター、プロデューサー、サウンド/インターメディア・アーティストであるフィリップ・フランクがアーティスティック・ディレクターを務めるTransculturesは、数年にわたり、ベルギー国内外のビジュアル/インターメディア・アーティストによるビデオ作品の制作支援/共同制作/配給を行ってきた。 様々な美学、技法、インスピレーションを持つこれらの「non-video clips」(従来のカテゴリー内に留まらない映像)は、我々の同時代性を短くも詩的で、時にオフビートな視点から表現している。 それぞれの作品が鑑賞者を特別な旅路・漂流・冒険的な探検へと誘う特異な小宇宙の一形態であり、そこでは音と映像が密接に影響し合い、我々の知覚と共に戯れる。

フィリップ・フランク

Transcultures - Centre for Digital and Sound Cultures(ベルギー)は、現代アート、社会、テクノロジー問題の交差を促進し、発展させるために1996年に設立されました。このタイプの団体としてベルギー初であり、様々な国際協力(ヨーロッパ、北米、アフリカ、東アジア)にも取り組んでいます。 多種多様な活動やフェスティバル(City Sonic - 国際サウンドアートビエンナーレやTransnumériques - デジタルカルチャービエンナーレ)において、横断的、相互関係的、探索的、遊牧的、そしてサイトスペシフィックなアプローチを行っています。 

現在、オーラージュのフランシスコ会修道院を拠点に、レジデンス、ワークショップ、展覧会、特別イベントなどを開催しています。  また、いくつかの国際的な大学と提携し、芸術と科学の関係を発展させています。 

最近では、サウンドアートの多様性に特化したレーベル「トランソニック」を立ち上げました。 考察と研究を創造分野や発信に結びつけたいという願いから、様々なサウンド、冊子、ハイブリッドかつマルチメディアな出版物を制作しています。